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貴醸酒 のロマン
『 華鳩 』
明治32年創業。
広島県呉市音戸町は、瀬戸内海に浮かぶ島の町。位置的には、広島湾の東南、呉市の南にあたる。呉市とわずが幅70メートルの海峡で隔てられている人口16,000人の小さな島だが、昭和36年音戸大橋によって本土と結ばれた。倉橋島(または音戸島)は古来、遣唐使の時代より造船の町であり、海上の要衝であった。
この地に建つのが、全国新酒鑑評会で昭和50年代以降、金賞受賞実に十数回を数える銘酒 『華鳩』を醸す榎酒造である。『華鳩』 の酒銘は、所在地「鳩岡」の地名に由来している。
軟水仕込みで知られる広島の酒の中にあって、仕込み水は中硬水。原料米は大吟醸に兵庫県吉川町(特A地区)山田錦を使用する以外は全量広島県産米である。特定名称酒には主に広島八反、千本錦、中生新千本が使用され、平均精米歩合は60%と低い。
自然な深い味わいで、特定名称酒はこざっぱりとした酸味のきいた優しい飲み口。 一般に日本酒度よりも少し甘くやさしく感じられる場合が多い。疲れたときにもホッと安心して飲める酒、やすらぎのある酒として全国に根強いファンが多い。
この蔵は、全国で初めて貴醸酒を造った蔵として有名であり、日本酒の新しい世界を切り開く逸品として定評がある。ここで、貴醸酒について少し。
いわゆる古酒(長期熟成酒)と違い、貴醸酒は三段仕込みの最後の過程で、仕込み水に代えて純米酒を使って仕込んだ酒のこと(三段仕込みとは、醪を造る際に、麹と蒸米を3回に分けて酒母に加えて行く造りの手法)。貴腐ワインのようにトロリとした濃醇で甘口の深い味わい。色は琥珀色と、シェリー酒や貴腐ワイン、老酒などを彷彿とさせる日本酒の中でも新しいタイプのお酒である。そのルーツは、平安時代の「延喜式」(えんぎしき。宮中での儀式や制度の規定書)に記された「御酒」(ごしゅ)と呼ばれる酒と言われる。
『日本独自の高級酒 』として1973年に佐藤博士によって開発され、その手法が公開されるや、真っ先に取り組んだのがパイオニア精神旺盛な現蔵元 榎 徹氏である。「誰も飲んだことのない酒」を造ってみたかった、新しい酒にチャレンジしたかった、という想いがきっかけだったそうだ。
貴醸酒は、酒に仕込み水が大切なように、仕込み酒も上質なものを使う必要があり、高コストの酒である。
さらにエキス分が多い為、何年も熟成させることが必要で、造ってもすぐに稼げる酒では無い。
しかし、貴醸酒の持つ力は偉大だ。食前酒として良し、食後酒として更に良し。また、食中酒としては味の濃い甘味のある食材と相性が抜群。中華料理、うなぎ、レバー、フォアグラ、ブルーチーズなどは朝飯前。デザートとして、バニラアイスクリームにかけるも良し、ナッツやビターチョコレートをつまみに、またフルーツケーキにピッタリの日本酒なんて貴醸酒(と「古酒」)をおいて他には無い。
日本酒に馴染みの薄い女性も、そのまろやかな味わいを絶賛されること請け合いである。
20度以下の貯蔵庫で8年以上熟成させたものが、榎酒造のスタンダード貴醸酒であるが、他にも16年、10年などもあり、海外でもその評価はすこぶる高い。
良い仕込みで長期熟成された酒は、これほどに日本酒の世界を広げ、マーケットに付加価値を提供してくれる。
「私の夢とロマンが貴醸酒に詰まっています」とは榎社長。
食文化の多様化などによって、貴醸酒が受け入れられる土壌は国内でようやく整ったところ、これからが益々楽しみである。
『華鳩』 貴醸酒のロマンはこれからが本番。今のうちにストックしておくのが賢明かも知れない。(by Forcia)
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| 創業年 |
1900年
(明治33年)
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| 住所 |
〒737-1205 広島県呉市音戸町南隠渡2-1-15 |
| 電話番号 |
TEL. 0823-52-1234 |
| FAX番号 |
FAX. 0823-51-2238 |
| 各種受賞履歴 |
平成5、12、13、15年度全国新酒鑑評会金賞受賞、平成14、16、17、19年度入賞 |
| 杜氏の紹介 |
弱冠30歳の杜氏 藤田忠 (宮崎県出身)
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| 銘柄 |
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| WebサイトURL |
http://hanahato.ocnk.net/ |
| 加盟団体 |
日本名門酒会
・広島県酒造組合 |
| 蔵元ブログ |
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