東京プリンスホテルの「和食 清水」さんで開催される酒楽活菜。
美味しい料理に美味しい日本酒を合わせて
ゆっくり、の~んびり四季の味わいを楽しみましょうよッ!!
っていう場です。


毎月第3木曜日の夕方に開催されてて、早いもので、今回が116回め!
聞くところによりますと、開催当初は2~3ヶ月に1回だったとか。
するってぇと、10年以上は開催されてる、ってこと!?
その頃に生まれた子供は、小学校の高学年か、もしかしたら既に中学生?
いやぁ~、感服しました。

 

今では、完全に定着しちゃって、
“次回は何?”って待ち望まれるような「食事とお酒」の場。

酒楽活菜に参加されている6蔵のうち、毎回、2蔵が当番となり、
蔵元さん自身が日本酒を提供してくださいます。

料理は、もちろん、「和食 清水」さんの美味しい日本料理。
「和食の醍醐味!」って言うんですか、見た目もきれいなんですよねぇ。
日本料理って、四季を楽しむことができる料理。


「和食 清水」店内
東京プリンスホテルのウェブサイトより

目でも楽しめ、鼻でも楽しめ、口でも楽しめる。
五感のすべてを堪能させてくれる料理だと思ってます。


と、前置きは、このぐらいで。

今回の酒楽活菜は、秋の恒例とも言える「松茸とひやおろし」。

楽しみですよねぇ、ま・つ・た・け!
“土瓶蒸しかなぁ? 焼き松茸かなぁ?”って、期待で胸は膨らむばかり。
もちろん他にもいろいろと料理が出るんでしょうが、
いっちばんの楽しみは、って言われれば、やっぱ松茸でしょ?

で、今回の献立は、こちら ↓



それに合わせる日本酒は、っていうと、
笹の川酒造(株)さん
藤井酒造(株)さん
の2つの蔵元さん。

 

笹の川酒造さんは、福島県は郡山市の蔵元さん。
社名と同じ「笹の川」っていう銘柄を醸してらっしゃいます。
実は、実は、日本酒だけじゃなくって、焼酎やウィスキーも造ってらっしゃいます。

藤井酒造さんは、広島県。
竹原市ってとこの蔵元さんです。
竹原市は、広島空港にも程近い、瀬戸内海に面したところ。
「龍勢」と「宝寿」という銘柄を醸してらっしゃいます。

この2つの蔵元さんが出してくださる今回の日本酒は4種類。


藤井酒造さん
宝寿 八反錦 純米原酒 ひやおろし(以下、「宝寿 八反錦」)
濃醇なお酒ですが、軽快でシャープなキレと香味が食事を美味しくしてくれます。
宝寿 酒の道 純米吟醸(以下、「宝寿 酒の道」」
しっかりとしたボディがあり、キレのある辛口純米酒。

笹の川酒造さん
純米吟醸 桃華(以下、「桃華」)
優しくふんわりとした味わいがとても楽しい、女性にオススメの一品です。
笹の川 辛口ひやおろし(以下、「笹の川 辛口」)
単に辛いだけではない味わいのある辛口のひやおろし。
                                                 * )お酒のコメントは、各蔵元さんによるものです。


         

 

まずは、「桃華」を。

蔵元さんで常務をされている山口 敏子さんが企画製造に携わられたお酒。
『女性らしくフローラルな味に仕上げようと計画』されたとか。

クンクン・・・香りは強くないんですね・・・チョビッ。
ふんふん、“やさしくふんわり”って書いてあるけど、
サラッとしてて、飲みやすいですねぇ。
それほど甘味を感じなくって、かと言って、酸味を強く感じるわけでもなく・・・。
下手すると、水みたいにスイスイいっちゃいそうな。
冷やしてあるけど、こうやって飲むのが美味しいっすね。
「桃華」を捧げ持つ(?)山口専務

「宝寿 八反錦」は・・・と。

クンクン・・・コレって、お米の香りですよね?
香りだけ嗅いでも、なんとな~く、味が分かりそうな。

クビッ・・・ウンウン、やっぱお米の味だ!
わりとシッカリ系の、お酒の味を感じるタイプですね。

これだと、アッサリ系の料理はもちろん、
シッカリ系の料理を受け止めてくれそうな。
何だろ・・・魚の煮付けとか?
「宝寿 酒の道」のボトルと共にVサインの藤井さん

次いで、「笹の川 辛口ひやおろし」。

「桃華」もそうなんですが、
こちらも、香りはそれほど強く感じず。

口に含んだだけで、オッ、辛口!と感じるお酒。
とは言え、フゥワリって感じで、日本酒の味わいが広がってきます。

好みにもよるんでしょうが、アッサリ系の辛口がお好きな方なら、
本日の4種類の中で最も美味しく感じられるかも。

「笹の川 辛口ひやおろし」の
ボトルを前にくつろぐ山口専務 

最後は、「宝寿 酒の道」。

グラスを口に近づけると、強くはないんですが、香りがフワァ。
口に含むと、お米の味が広がって・・・。
いやぁ、これぞ日本酒!

でも、蔵元さんからいただいた紹介文にも書いてあるように、
キレはバッチシ!
(“キレてな~~い!”などというテレビCMのようなことはありません)

“藤井酒造さんの本拠地・広島の牡蠣に合うんじゃないか?”と、相棒。
“そうですよね。で、牛肉とかは?”
って口を突いて出るほど、シッカリした味わいですね。
燗をつけながら、海外からの
お客さんと歓談する藤井さん

さてさて、今日の料理の中で、一番の楽しみって言えば?

松茸の土瓶蒸し!!

“ところで、土瓶蒸しって、どうやって食べてる?”という相棒の声。

“おもむろに土瓶の蓋を開けて、スダチをチュ~~ッて絞ったら、ダシを猪口に注いでグビッ。
お箸でもって、土瓶の中の具をパクパク。
時々、ダシをグビッ。
最後まで取っといた大事な大事な松茸を、惜しみながらパクッ・・・でしょ?”
“だよなぁ。普通は、そうやって食べるよな?”と、相棒も賛同。

皆さんも、こんな風に食べてますよね?

でも、せっかくの機会!
“ここは、料理のプロでもある「和食 清水」さんに教えてもらおう。”
ってことで、尋いてみました。

佐藤さん/松茸の土瓶蒸しと共に
プロが教える「松茸の土瓶蒸し」の味わい方講座ァ~!
“まぁ、食べ方って言うほどのものはありませんが。”と前置きがあって・・・。 

松茸の土瓶蒸しと言えば、中に入れる具が命。
ふんふん、具が命なのかぁ。
(と頷きながら、昔のテレビCM “芸能人は・・・”ってのを思い出しちゃいました)

ご家庭でも海老や銀杏はお入れになるようですが、今日は、鱧が入ってます。
この季節、名残りの鱧と言って、夏を惜しみながら美味しく召し上がっていただけます。
夏の鱧って、美味しいですよねぇ。
関西に行けば、鱧がすっごく安くって、京都の錦市場でつけ焼きが売ってるよなぁ。
過ぎ行く夏を惜しみながらの鱧なんですねぇ。

で、土瓶蒸しの食べ方は?

食べ方と言えば、最初はスダチを入れずに、ダシを味わっていただくのが良いかと思います。
エ~~ッ、スダチ絞んないの?
じゃあ、スダチは、どこに行っちゃうの?

松茸や鱧で繊細な味わいのダシが出ていますので、スダチを絞ると味が変わってしまいます。
ハァ、なるほど。
最初は、松茸と鱧の繊細なダシの味を楽しむんですか。
ウ~~ン、味が分かるかどうか、あんまり自信ないけど・・・。

もしスダチを絞られるのであれば、直接、土瓶に絞られるのではなく、
ダシを飲まれる猪口の方に、少しずつ絞られるのがよろしいかと。
やっとスダチが登場した! と思ったら、猪口に絞るの?
そりゃあ、言われてみれば、確かにその通りですよねぇ。
土瓶の中にチュ~~ッて絞っちゃったら、土瓶蒸し全体がスダチまみれ!
“ア~、もう1度、スダチ入れる前の飲みたぁ~い・・・。”と思っても後の祭り。
「眼からウロコ」の状態です。

具の方も、土瓶蒸しから直接だと食べにくいかと思いますので、
一度、猪口にお取りになって召し上がっていただけば食べやすいかと思います。
ヘェ~~ッ、具を猪口に取っちゃうんだぁ。
そうすれば、食べやすいのかぁ。
確かに、具を食べる時に、ペチャッ! てテーブルに落としちゃったことあるもんなぁ。
キョロキョロって見回して、誰も見てないのを確かめてから、
お箸で拾って、パクッ、てしちゃったけど。

どうです?
プロの松茸の土瓶蒸しの味わい方、参考になりました?

土瓶蒸しをノンビリ楽しんでると、


最適な温度で「宝寿 酒の道」の
燗をつける藤井さん

“燗酒を飲みたいよなぁ・・・。”
と、唐突な相棒の一言!

その視線の先を追って振り向くと、
確かにレストラン中央のカウンターの中にお燗番をしている藤井さんの姿が。

ってことで、「宝寿 酒の道」の燗をいただきました。

トク、トク、トク・・・クイッ・・・。
思わず、プファ~~ッ、です、プファ~~ッ。
当然ちゃあ当然なんですが、香りがフワァって強まって、
口に含むと、まろやかながら味わいがグゥッと迫ってきて、でも、最後はスッキリ!みたいな。




上:松茸の焼け具合を確かめる船さん
下:船さんが焼いた松茸と炙り油揚げ

日本酒は、世界で唯一、温度変化を楽しめるお酒。
相棒は、“燗酒って味や風味の視界が180度広がるって言うけど、720度ぐらい変わるよなぁ。
スノーボードのスリー・シックスティなんて眼じゃないぞ。”とのコメント。
(すみません、スノーボードあんまり知らなくて、実は、“???”状態。後で調べてみたところ、
720度は2回転すること、360度(スリー・シックスティ)は1回転することでした)

と、その時!

目の前のお酒とは違う、イイ香りがフワリ、フワリ。

ヒョイとばかりに振り向くと、
中央カウンターの中で、なにやら忙しげな船さん。
(船さんは、東京プリンスホテル 和食食堂部 マネージャーをされてます)

松茸を焼いてるんですよねぇ~。

松茸があんまり好きじゃないって人は、この香りがダメなんでしょうが、
大好き人間には、たまりませんよねぇ、何とも言えないかぐわしき香り。

待つことしばし。
目の前に届いたのは、横に細長~いお皿の右に焼き松茸、左には炙り油揚げ。

この油揚げも、お豆腐から丹念に揚げられたとか。
一品たりとも妥協されない姿勢に脱帽。

焼き松茸も炙り油揚げも、ハフハフしながら、
冷酒の「桃華」と存分に味わわせていただきました。

エ? 美味しさが伝わらない?
イエイエ、この味わいは、是非、ご自分の舌でどうぞ。
来年の秋まで1年ありますが、それまで、しばしお待ちのほどを・・・。


最後になっちゃいましたが、
船 料理長さんによる今回のお料理を一挙にご紹介。

 
左上から時計回りに: 先付けと前菜盛り合わせ、松茸土瓶蒸し、松茸土瓶蒸しのアップ、猪口の中で泳ぐ松茸、
刺身盛り合わせ、焼き松茸と炙り油揚げ、じゃこ豆腐サラダと茄子豆腐、
松茸ご飯と赤出汁と香の物、巨峰シャーベット
中央の2枚は、左から炙り油揚げと焼き松茸のアップ

笹の川酒造さん、藤井酒造さん、「和食 清水」さん、
どうも有難うございました。
(深々とお辞儀しているつもりです)

行かれたことがない方、だまされたと思って、是非、一度は味わってみてください。
毎月の開催なので、ご予定は合わせやすいと思います。

ひとり1万円ってことでチョッピリ高く感じちゃうかもしれませんが、
食べて飲んでいただければ、“高くなんかないッ!”ってことが分かっていただけるはず。
個人的には、コスト・パフォーマンスが抜群のお酒の会だと思ってます。

ちょっとばかし裏話になりますが、
酒楽活菜がコスト・パフォーマンス抜群のお酒の会だって背景の1つをご紹介!

全国酒楽の会の6蔵の蔵元さんに加え、
東京プリンスホテルからは、和食食堂部マネージャーの船さんはじめ関係者全員が集まって、毎月一回、会議を開いてます。
「月当番」に当たってる2蔵の蔵元さんだけじゃなくって、
秋田からも、福島からも、滋賀からも、奈良からも、広島からも、それから大分からも、必ず蔵元さん全員が、その会議のために東京へ!

何を議論されるか、って言えば、もちろん、
“どうすれば、お客様に、一番、喜んでもらえるか?”
ってこと。

毎回、毎回、必ず前回の酒楽活菜の反省に始まって、
次回以降に向けた議論になると、
旬の食材や旬のお酒についていろんなアイディアのキャッチボール。
なんせ、数ヶ月先のメニューまで話されちゃいます。

当然ながら、時には意見が対立することも・・・。
決められた予算の中で「最大限のお客様満足度」を引き出そうとするんですから、
そんな場面もありますよねぇ。

でも、皆さんが前向きな姿勢でいるからこそ、10年以上も続いてるんですよね、きっと。

“日本酒を楽しむ食文化を、できるだけ多くの人たちと分かち合いたい。”

そんな気持ちが、「6蔵&東京プリンスホテル」のチームワークを育んできたのでしょうね。

何かの記念日に、思い切って、いかがでしょうか?
例えば、お爺ちゃんやお婆ちゃん、お父さん、お母さんのお誕生日とか、結婚記念日とか。
蔵元さんや「和食 清水」さんの心を尽くした料理や日本酒、サービスが、きっと、イイ思い出を作ってくれると思います。

お問合せは、東京プリンスホテル内「和食 清水」まで。

酒楽活菜に参加されている蔵元は、こちら ↓
秋田 天寿酒造(株)
福島 笹の川酒造(株)
滋賀 喜多酒造(株)
奈良 (株)北岡本店
広島 藤井酒造(株)
大分 八鹿酒造(株)

ちなみに、次回の「第117回 酒楽活菜」は、

 

「黒毛和牛と海老芋と熟成酒」
だそうです。

冬には、蟹がメインになるとか。
ウ~ン、何とかガンバって食べに行きたいなぁ~、牛肉も蟹も・・・。 

                                                                                                                 by Hirokazu