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究極の食中酒を求めて 高砂酒造(北海道)

昨年12月に第1回を掲載した『究極の食中酒を求めて』では、
長野県伊那市の(資)宮島酒店を取り上げました。
この時に取り上げた「斬九郎 特別純米」は、
お飲みいただけましたでしょうか?
まだの方は、是非、味わってみてください。

さて、『究極の食中酒を求めて』の第2回。
今回は、北海道旭川市の蔵元を取り上げたいと思います。

旭川市が北海道のほぼ真ん中あたりの地域にあるのは、ご存知の通り。
最近10年余りの間に有名になった動物園や、
夏になると旭川南部の美瑛/富良野地域に広がるラベンダー畑などが有名ですよね。

旭川で最初の酒造店が創業したのは明治24年のことだったそうです。
今回のコラムで取り上げさせていただく蔵元の前身が創業されたのは、明治32年。
旭川で4番めとなる酒造店の創業だったそうです。

戦時中にも操業を続け、その後、旭川市内の別の蔵元を吸収合併され、現在の蔵元が誕生しました。

冬の間は雪の中で日本酒を貯蔵するという雪中貯蔵や、
雪氷室(アイスドーム)の中で自然に滴り落ちる雫を集める搾り方など、
厳寒の地 旭川市の蔵元ならではの日本酒を造り続けていらっしゃいます。

と、こう書けば、既におわかりの方もいらっしゃるかもしれませんね。

そう、今回の蔵元は、高砂酒造(株)です。

旭川市内に構えている蔵は、JR旭川駅から徒歩で20分ほどの場所です。
蔵元の敷地内にある明治酒蔵は、明治42年の建造。
100年以上の歴史を紡ぎながら高砂酒造(株)の営みを見守ってきた蔵です。

現在は、蔵としての役目を終え、
旭川の歴史的建造物として、また、蔵元のアンテナショップとして、
多くの人が訪れる場所になっています。

高砂酒造:北海道旭川市宮下通17丁目
         電話 0166-23-2251


米作りに恵まれた気候と自然

高砂酒造が醸す日本酒は、大きく2つに分けられます。
ひとつは、地元の上川地域で作られる酒造好適米「吟風」や「彗星」を使った日本酒。
もうひとつは、兵庫県の「山田錦」や東北地方の「美山錦」を使った日本酒。
高砂酒造で造られる日本酒は、
地元産の「吟風」や「彗星」などと道外の「山田錦」や「美山錦」などがほぼ半分ずつ。
全国的にも有名な酒造好適米と同量程度の地元産米を使っているわけです。


(画像 : 高砂酒造HP)
ところで、“おいしい米の産地は?”って尋かれると、
どこが頭に浮かびますか?

都会に住む我々にとって頭に浮かぶ「米どころ」っていうと、
新潟や宮城、山形、秋田、岩手、長野などなどでしょうか?

もちろん、「米どころ」は他にもいっぱいありますが、
「おいしい米」ができるための条件には共通点があります。

ひとつは土壌。
土質が悪くては充分な栄養を吸えず、育ちが悪くなります。
逆に、栄養が豊富な粘土質の土地だと、
栄養分も水もたっぷりと吸収できておいしい米ができる可能性が高まります。
子供たちが良い栄養をとって大きく元気に育つのと同じですね。

もうひとつは日照時間。
稲も太陽が必要になのは、他の植物と同じです。
たっぷりと太陽を浴びて、充分に光合成を行うことで、
稲穂には豊かなデンプンが蓄えられるようになります。

最後のひとつは、昼と夜の気温差。
昼と夜の気温差が8℃以上あると、おいしい米ができるそうで、
いわゆる“内陸性の気候”が、そんな気候に当たります。

(画像 : 高砂酒造HP)

旭川市は、内陸部にある盆地に広がっており、文字通り、“内陸性の気候”の街。
美味しい米を作るのに適した土地です。


(画像 : 高砂酒造HP)
旭川周辺には、もうひとつの大事な要素も備わっています。

それは、米作りに欠かせない水。
大雪山系に冬の間に降り積もった雪が融けて伏流水となり、
旭川周辺の土地を潤してくれます。
この清冽な水は、米作りだけでなく、
高砂酒造の酒造りにも欠かせないものとなっています。




米作りに適した気候や自然環境が日本酒造りにとって天の与えてくれた好条件だとすれば、
高砂酒造のもうひとつの特徴を蔵元自身が厳しい自然環境を逆手にとって創り出した手法にみることができます。

それは、雪の活用です。

11月には、早くも1m近い雪が降り、
12月~翌年2月の3ヶ月間では、月間1m~2m近い雪が降る旭川市。
最低気温の月間平均でみても、
12月~翌年2月の3ヶ月間は、-8℃~-12℃という厳しい寒さになります。

高砂酒造は、この厳しい寒さと降雪量に眼をつけ、新しい酒造りに挑みました。

それが、雪氷室(アイスドーム)です。

アイスドーム
アイスドームの発案者は、北海道東海大学の粉川教授。
“雪と水とを混ぜ合わせて凍らせ、ドームを作ろう!”というわけです。

高砂酒造は、粉川教授の指導の下、
アイスドームの製造方法を完成させました。
毎年1月上旬から中旬にかけて、
凍てつくような寒さの中で作業が始まります。

大きなビニールをふくらませ、
その上からノズルで水と雪粉を吹き付けていくとか。
気温が-15℃位まで下がると、
上から吹き付けた水が、流れ落ちるまでの間に凍りついてしまうそうです。

表面の氷が15cm程度の厚さになるまで、
この作業を丸2晩~3晩も続けます。

その後、ふくらませていたビニール風船を取り除くと、
ドームが現れる、というわけです。

“そのドームの大きさは?”というと、直径10m、高さ2.7mにも達します。

お酒を搾るために造られたアイスドーム

高砂酒造ならではの搾り方
(画像 : 高砂酒造HP)

アイスドームの中は、室温(?)が-2℃前後、湿度が90%前後という安定した低温環境。
高砂酒造では、このような環境の中で酒を搾ることを思いつきました。
それも、圧力を加えて人工的に搾るのではなく、
酒の入った布袋をアイスドームの中に吊るし、
自然の力で滴り落ちる一滴、一滴を集めて生まれる酒です。

温度の低さが、雑菌の侵入と日本酒の劣化を防いでくれますし、
無風で湿度が高いため乾燥しないという環境は、滴り落ちた酒の香気を逃がさないとか。

圧力をかけて酒を搾ることなく、
厳寒の気候がもたらす理想的な室内環境で自重だけで滴り落ちる雫を時間をかけて集めることができるのは、
このアイスドームがなせる技なのです。

「雪氷室 一夜雫(いちやしずく)」は、アイスドームの中で搾られます。
しかも、時間をかけることで質が変化することを惧れ、
冬の一夜に滴り落ちる雫を集めるだけ。
その名前が示す通り、「一夜雫」です。

造られる量は、普通の日本酒のわずか1/3。
高砂酒造こだわりの1本と言える酒です。

もうひとつの雪の利用が、雪中貯蔵。

醸造した酒をそのまま酒蔵で貯蔵するのではなく、
美瑛町の丘の上に設置したタンクに日本酒を移し、
雪の中にタンク全体を埋めてしまいます。

雪に埋もれた酒は、約100日もの間、ゆっくりと低温熟成されます。

(画像 : 高砂酒造)

“旭川の自然の力をもっと酒造りに活かしたい!”
という思いを背景に始められたユニークな貯蔵方法。
すでに十数年にわたって、雪中貯蔵が行われています。

雪の中に埋められて、
完全に見えなくなるまで雪をかぶせられたタンクは、
中の温度が0℃前後に保たれます。
また、タンク表面が外気に触れないので、
温度変化による空気滞留も抑えられ、
より安定した熟成環境が作り出されるとか。

春の兆しが感じられ、ようやく雪の眠りから覚める頃には、
まろやかな味と香りを持つ美味しい酒に変貌しています。

高砂酒造の究極の1本

今回の「究極の食中酒」を探す中で飲んだ高砂酒造さんの日本酒は、以下の8種類。

1.
雪氷室「一夜雫(いちやしずく)」
大吟醸酒
2.
国士無双「氷室雫(ひむろしずく)」
大吟醸雫酒斗瓶取熟成酒
3.
国士無双「氷雪囲い熟成(ひょうせつがこいじゅくせい)」
純米大吟醸酒
4.
国士無双「蔵人(くろうど)」
純米大吟醸酒
5.
国士無双「烈」
特別純米酒
6.
「雪中美人(せっちゅうびじん)」
特別純米酒
7.
「風のささやき(かぜのささやき)」
純米酒
8.
「法螺吹(ほらふき)」
純米酒

それぞれの日本酒の詳細については、後段の「高砂酒造 (独り)飲み比べ会」をご参照ください。

仕込み水にも貯蔵にも、そして搾りにも、と、
酒造りの様々な場面で活用されている“雪と氷”。
今回の飲み比べで味わった日本酒は、
ひと言で表現するならば、米の旨味や香りが感じられ、まろやかな味わい。
飲みながらボトルを眺めているだけで、
雪景色が、そして、夏の緑豊かな北の大地の風景が、眼の前に浮かんできそうな日本酒たちです。

そんな中から、“「究極の食中酒」としての1本!”を選ぶなら、
             「国士無双 烈」
を選びたいと思います。

酒造好適米「美山錦」で仕込んだ特別純米酒。

米の香りは、それほど強く感じないんですが、
口に含むと米の旨味が感じられる日本酒。
それでいて、後口にはスキッとしたキレを感じます。

あまりに脂っこい料理との相性は難しいかもしれませんが、
和食や軽めの中華など日常的な料理であれば、
料理も日本酒もとってもおいしくいただけそうな1本です。

“蔵人の烈々たる技と魂が生んだ気迫の酒。”
という蔵元HPのコメントが、その自信を表しています。

“これぞ「国士無双」の真骨頂!”と言いたくなる1本です。
酒造好適米「美山錦」
精米歩合58%
特別純米酒
日本酒度 +5
酸度 1.4
アルコール分 15~16%

【次点の1本】

風のささやき
   北海道/旭川市西神楽・夢民村産の酒造好適米「吟風」
    精米歩合60%
    純米酒
地元・旭川市の酒造好適米「吟風」で仕込んだ特別純米酒。

名前から想像できるような、
柔らかいけれど、それでいて爽快な感じの味わいの日本酒です。

フワァ~ッと米のさわやかな香りが感じられますが、
俗に表現する“米の香り”とはちょっと違うような・・・。

で、口に含むと、軽快でとサラッとした味わい。
いわゆる淡麗辛口ともちょっと違う味わいです。

米の香りを楽しみながら、さっぱりした後口が楽しめます。

できれば和食と合わせたい気がします。
それも、たとえば刺身だとか、焼き魚(塩焼き)といった、
わりとアッサリした食事で楽しみたい1本だと思います。
日本酒度 +3
酸度 1.3
アルコール分 14~15%

参考までに、今回に味わった8種類の日本酒度と酸度をまとめると以下の図のようになります。

今回に試飲してみた8本を見た限りでは、
全体的に酸度は低めになっていて、日本酒度は+2~+5の間に入っています。
実際に口にした感じでは、酸度が低めになっているせいか、
日本酒度のわりに、まろやかな感じを受けるのではないかと思います。
           
                   ※「国士無双 氷室雫」は、データがないため、表示していません。


買える店

高砂酒造の日本酒を取扱われている酒販店さんは、さすがに北海道が中心です。
『日本酒こんしぇるじゅ』にご参加いただいている酒屋さんは、こちらになります。

酒販店名
住所/電話番号
取扱い銘柄
店舗外観
(株)丸ヨ 石家商店
北海道砂川市東1条北1丁目1-1
電話:0125-52-3191
雪氷室 一夜雫 大吟醸原酒
国士無双 氷雪がこい熟成 純米大吟醸酒
笹松屋
北海道恵庭市恵み野西6丁目20-3
電話:0123-36-6001
雪氷室 一夜雫 大吟醸酒
酒の早坂商店
北海道札幌市東区北25条東18丁目9-16
電話:011-781-3635
雪氷室 一夜雫 純米大吟醸酒
雪氷室 一夜雫 大吟醸酒
酒舗七蔵
北海道札幌市中央区南8条西23丁目4-11
電話:011-561-3701
雪氷室 一夜雫 大吟醸酒
銀河雫 純米大吟醸酒
(株)丸亀
北海道札幌市中央区北1条西27丁目3-16
電話:011-611-8331
雪氷室 一夜雫 純米大吟醸酒
国士無双 純米大吟醸酒
雪中美人 特別純米酒
(株)マルミ北栄商店
北海道札幌市東区北34条東7丁目3-12
電話:011-753-0855
雪氷室 一夜雫 純米大吟醸酒
国士無双 烈 特別純米酒
風のささやき 純米酒
国士無双 大吟醸酒
高砂酒造(株)
北海道旭川市宮下通17丁目
電話:0166-23-2251
当然かもしれませんが、
高砂酒造の日本酒の大半を購入可能です。
(季節限定酒や数量限定酒などを除く)
注)販売されている銘柄/商品は、本コラム執筆時のものです。売切れなどにより変更になっている場合もありますので、ご了承ください。


【詳報】 「高砂酒造 (独り)飲み比べ会」

高砂酒造のウェブサイトで購入した今回の銘柄は、全部で8種類。

どれを買うか、どれを見送るか、
最後の最後まで・・・と言うか、ウェブサイトの発注ボタンを押すまで悩みに悩みました。

大吟醸酒/吟醸酒系を4本、特別純米酒/純米酒系を4本って決め、“飲み比べ”銘柄を選別。

高砂酒造の象徴とも言えるアイスドームや氷雪貯蔵とくれば、
“「一夜雫」と「氷室雫」、「氷雪がこい熟成」、「雪中美人」は絶対! ”
とばかりに4本を選びました。

さらに、“北国の酒/北海道産米の酒”と“代表銘柄「国士無双」の酒”として、
純米大吟醸酒1本と特別純米酒/純米酒3本を選んでみました。

ということで、今回の飲み比べに選んだのは、以下の8本。

1.
雪氷室「一夜雫(いちやしずく)」
大吟醸酒
2.
国士無双「氷室雫(ひむろしずく)」
大吟醸雫酒斗瓶取熟成酒
3.
国士無双「氷雪囲い熟成(ひょうせつがこいじゅくせい)」
純米大吟醸酒
4.
国士無双「蔵人(くろうど)」
純米大吟醸酒
5.
国士無双「烈」
特別純米酒
6.
「雪中美人(せっちゅうびじん)」
特別純米酒
7.
「風のささやき(かぜのささやき)」
純米酒
8.
「法螺吹(ほらふき)」
純米酒

いやぁ~~、待ち焦がれましたねぇ~。
高砂酒造のウェブサイトの注文ボタンを押してから、
配達指定日が来るまでの長かったこと(と言っても、僅か3日ほどだったんですが)。

その週末、ようやく「(ひとり)飲み比べ会」の当日となりました。
以下、今回の8本を飲み比べてみた感想です。
チョッピリ長めですが、よろしければお付き合いください。

1.雪氷室「一夜雫 」
  兵庫県産の酒造好適米「山田錦」 日本酒度 +5
  精米歩合35% 酸度 1.1
  大吟醸酒 アルコール分 15~16%
シンシンという雪と氷の音だけがする静寂の中で、
アイスドームの中に吊るされた酒袋から、
一滴、一滴、間を開けて滴り落ちる音が広がります。

高砂酒造を代表する大吟醸酒が、「一夜雫」

35%まで磨き上げた米を使って長期低温発酵。
その醦を入れた酒袋がアイスドームに吊り下げられ、
自然の力で絞られてでき上がった大吟醸酒。

“贅沢ここに極まれり”といった感じの1本。

長期低温発酵されたためか、
大吟醸酒としては穏やかな香りが鼻をくすぐってくれます。
口に含むと、華やかな中にキレが感じられる味わい。

写真は「雪氷室 一夜雫 大吟醸清酒」ですが、
「雪氷室 一夜雫 大吟醸原酒」もあり、
2月には、「きさらぎしぼり」として、
生酒が数量限定(900本)で発売されました。
まだお買い求めでないアナタ、売切れないうちに是非!

2.国士無双「氷室雫」
  兵庫県産の酒造好適米「山田錦」 日本酒度 +5
  精米歩合35% 酸度 1.2
  大吟醸雫酒斗瓶取熟成酒 アルコール分 17~18%
雪氷室「一夜雫」と同じように、
アイスドーム(雪氷室)の中に吊るされた酒袋から、
自然の力で滴り落ちる雫だけを集めて造られた大吟醸酒。
しかも、最も美味しいと言われる「中垂れ」の部分のみ。

その大吟醸酒を斗瓶(18リットル入ガラス瓶)に詰め、
1本ずつ、きめ細やかな管理の下で熟成された日本酒が、
この国士無双「氷室雫」

大吟醸酒としては穏やかな香りが鼻から口に広がり、
熟成された旨みが舌を楽しませてくれます。

自然に滴り落ちた雫を集めた日本酒をさらに熟成させた日本酒なんですから、
“その味わいは、推して知るべし。”の一言。
是非、雪氷室「一夜雫」と飲み比べてほしいですね。

3. 国士無双「氷雪がこい熟成」
北海道産の酒造好適米「吟風」 日本酒度 +2
精米歩合40% 酸度 1.4
純米大吟醸酒 アルコール分 16.2%
斗瓶に詰めた純米大吟醸酒を、
氷と雪と共にタンクの中に貯蔵すること130~150日間。
4か月余りにもわたって熟成させたのが、
この「国士無双『氷雪がこい熟成』」

ボトルそのものも、お洒落ですよね。
透明なブルーのボトルで、雪というか氷というか水というか、
サッパリしたイメージを抱かせてくれるボトル。

でも、香りや味わいは全く別!

大吟醸ならではの華やかな香りが鼻に広がり、
口に含んだときにも香りの広がりを感じる日本酒。
とは言え、大吟醸らしいサッパリした後口のキレ。

価格も高めですし、限定1,200本という貴重さなんですが、
“是非、一度は味わってください!”って言いたくなる1本です。

4.国士無双「蔵人」
兵庫県産の酒造好適米「山田錦」 日本酒度 +3
精米歩合45% 酸度 1.2
純米大吟醸酒 アルコール分 15.2%
国士無双「蔵人」は、蔵元限定の日本酒。
ネット販売を除けば、
高砂酒造が明治時代に建設した「明治蔵」でしか買えません。

冬の寒い時期に仕込まれる「寒仕込み」で造られます。
豊富で清冽な大雪山系の伏流水を使って、
酒造好適米の雄「山田錦」で仕込まれる純米大吟醸酒。

大吟醸酒らしい芳醇な香りが感じられ、
口に含むと、米の旨味やコクがジンワリと広がってきます。
高砂酒造らしいまろやかな味とともに、後口にキレが感じられます。

「一夜雫」や「氷室雫」、「氷雪がこい熟成」が高砂酒造を代表する酒なら、
「蔵人」は、文字通り、蔵人の心意気を語る1本かもしれません。

残念ながら一般の酒販店では販売されていませんので、
高砂酒造を訪れて「明治蔵」で買っていただくか、
蔵元のネット販売をご利用ください。

5.国士無双「烈」
酒造好適米「美山錦」 日本酒度 +5
精米歩合58% 酸度 1.4
特別純米酒 アルコール分 15~16%
エッ?っていうのが、初めて口にしたときの印象でした。

“何が?”って面と向かって尋かれると難しいんですが、
“エッ?”なんですよね、“エッ?”

「美山錦」を使った特別純米酒で「烈」っていう名前なもんで、
“きっと米の香りや味が強いのかな?”
などと素人考えでいたら、ものの見事に裏切られました。

香りはフンワリという程度。
もちろん蔵人の方々には充分な米の香りなんでしょうが、
個人的には、そんなに強く感じません。

ところが、口に含むと全く違うんですよね。
舌の隅々まで感じられるほどに、米の旨味が一気に口に広がってきます。
でも、甘い感じじゃなくって、
かと言って、辛いって感じじゃなくって・・・。

“ガツッ!”というような味わいを感じちゃいます。

“もしかすると、これが「国士無双」の真骨頂?”

そんな気にさせられた1本でした。

6.雪中美人
酒造好適米「美山錦」 日本酒度 +3
精米歩合58% 酸度 1.3
特別純米酒 アルコール分 15~16%
特別純米酒の中で、高砂酒造の特徴のひとつを表した1本です。

寒い寒~い冬の間、100日間にもわたって、
雪の中でゆっくりゆっくり冬眠してきた酒。

それが、「雪中美人」です。

日本酒は、低温でゆっくり寝かせた方が、まろやかで美味しくなるってことは、
皆様もご存知の通り。

そのため、普通は冷蔵設備を使ったり、地下に酒蔵を備えたり、
と気を使っています。

ところが、高砂酒造では、文字通り、天然の冷蔵庫を活用!

氷点下を維持できる雪の中でゆっくりと冬眠させて、
生き物たちが春風に誘われるかのごとく、春になると目覚めてきます。

香りも味わいも、米を十分に感じられる特別純米酒。
やや辛口といった感じもありますが、
口当たりが柔らかで、日本酒度+3よりもまろやかな感じを受ける1本です。

7.風のささやき
北海道/旭川市西神楽・夢民村産の酒造好適米「吟風」 日本酒度 +3
精米歩合60% 酸度 1.3
純米酒 アルコール分 14~15%
きれいなネーミングですよね、「風のささやき」って。

なんだか飲む前から味わいを想像しちゃいそうな・・・。
春風っていうか、そよ風っていうか、柔らかくって優しくって、
それでいて爽快な感じの風。
そんな味わいを想像しません?

真冬の凍てつくような寒風じゃなく、真夏のベットリした湿気の多い風じゃなく、
あくまでも、心地よく爽やかにそよいでいく風。

で、実際に飲んだ味わいも、その想像のまんま!

フワァ~ッと米のさわやかな香りが感じられるんですが、
いわゆる一般的な米の香りとはちょっと違うような・・・。

で、口に含むと、意外とサラッとした味わい。
辛口というほどじゃないんですが、
米の香りを楽しみながら、さっぱりした後口が楽しめる、っていうんでしょうか。

チョッピリ長いですが、ボトルの裏ラベルのコメントが全てを語ってくれます。
“飲み口、さらり、旨味、きらり。
(中略)
酔うほどに、心地よいそよ風が吹き抜けていくような爽やかさ。
耳を澄ませば、こんこんと湧き出る大雪の清水、
さわさわと揺れる黄金色の稲穂・・・。
またひとつ、北海道生まれの美味しい純米酒ができました。”

8.法螺吹
北海道/中富良野産の酒造好適米「ゆきひかり」 日本酒度 +3
精米歩合60% 酸度 1.3
純米酒 アルコール分 14~15%
珍しいネーミングですよね?
「法螺吹」っていえば、普通、「物事をおおげさに言う人」って意味。

でも、この日本酒は、決して“法螺吹”なんかじゃありません。

精米歩合60%の純米酒なんですが、
ぐい呑みを口元に近付けただけで、
ブワァ~~ッて感じで米の香りが広がります。

ところが、口に含むと、最初は、
“ン? 日本酒度+3にしては辛口?”
って思わせられるんですが、
その直後に米の旨味というか甘みが口に広がってきて・・・。

香りが米で、ひと口めを口に含むと辛口っぽくって、口に広がる味わいも米!

“ウ~~ン、「法螺吹」は騙すのも得意!?”

そう思わせられた1本でした。

【蔵元探訪】 高砂酒造(株)
2010年3月中旬、旭川市の高砂酒造(株)にお邪魔しました。

仕込みも終わって蔵の作業も一段落し、
日本酒が眠りについている状態の時期です。

杜氏を務めていらっしゃる森本さんと
会社の企画に携わっていらっしゃる山崎さんが、
蔵の中を案内してくださいました。

洗米から蒸米、冷却までの工程の
説明をしてくださる森本杜氏

冬の仕込みを終えて静かに休息をとる麹室

仕込みに使われる醸造タンク
約7klのタンクが所狭しと並ぶ

この機械で醪を搾って日本酒に
タンク1本分の醪を入れるだけで約5時間、
搾るには一晩かかるとか

日本酒を搾った後の酒粕の山
明治酒蔵での販売分や加工食品用の
出荷分で総量35トンとか

今冬に仕込まれた日本酒は
ほの暗い貯蔵庫で静かな眠りに
秋に目覚めるひやおろしが楽しみ
高砂酒造の現在の蔵と道を挟んだ向かい側にあるのが明治蔵

明治42年に建造された蔵で、現在は旭川の歴史的建造物として、
また、蔵元のアンテナショップとして活躍しています。

蔵元限定の日本酒や蔵元グッズなど、
ここでしか手に入らない商品もズラリ。

ズラリと並ぶ高砂酒造の日本酒
どれを買うか決められなくなる!?

季節限定、春だけの「春雪にごり」
やさしい暖かさが感じられるにごり酒

どれを買うか迷ったら、こちらへ
試飲カウンターで飲み比べ!
明治蔵のキャッシャーのカウンターで見つけた酒饅頭「一夜雫」。

見ためは、日本酒ボトルのラベルとそっくり!
ちゃんと「大吟醸清酒」という赤文字も入っています。

それもそのはず、酒粕だけじゃなく、
大吟醸酒「一夜雫」も使った酒饅頭です。
日本酒だけじゃなくって、こちらもお土産に!

【蔵元探訪】 日本清酒(株)
札幌市にある日本清酒(株)は、
高砂酒造(株)と同じグループの蔵元。
「千歳鶴」という銘柄の日本酒を醸されています。

残念ながら、今回の“北海道ツアー”では、
土曜日にしか訪問できず、蔵そのものは休業日。
でも、近くにある「千歳鶴 酒ミュージアム」は、
土・日も開館。

ということで、今回は「酒ミュージアム」に行ってきました。

「酒ミュージアム」入口には酒林が


日本酒全盛時代を物語るポスター
日本清酒では有名女優を起用して
「一番よい酒」とうたった広告を展開

見ためも可愛いペンギン型ボトル

「千歳鶴」特製の徳利と猪口
こんな酒器で「千歳鶴」の燗酒を
飲んでみたいですよね

「鶴」の絵柄を配した酒器や食器
中には時代を感じられるものも
(大事に見てくださいね)

ショップには「千歳鶴」がズラリ
見てるだけでもワクワクしてきて
時間が経つのも忘れそう・・・

大吟醸 千歳鶴
平成20酒造年度 全国新酒鑑評会
金賞受賞酒

特別純米 千歳鶴
コクと余韻のバランスが絶妙な
特別純米酒

純米 千歳鶴
フンワリと米の旨味を感じる
ひと味ちがう純米酒

千歳鶴 社長の自慢酒
北海道産米「吟風」を使った
純米大吟醸酒

千歳鶴 蔵元限定酒
3種類首のラベルで、
赤が純米大吟醸、
緑が純米吟醸、青が特別純米

凍結濃縮酒 「二六」
純米酒を氷点下に冷却して水分だけを
凍結除去エキスとアルコールを凝縮

日本清酒が造る「余市ワイン」
赤・白・ロゼの3種類がそろい踏み

「余市ワイン」の白
白ワインは基本的に
余市産のブドウを使用

ⒸHirokazu

雪の天使たち 梅酒
日本酒ベースで、ほのかな梅の香りと
サッパリした酸味のある梅酒

雪の天使たち ブルーベリー酒
日本酒ベースで、ブルーベリーとビート
オリゴ糖で造られたブルーベリー酒


高砂酒造の日本酒が飲める店

せっかく北海道まで行ったなら、やっぱり地元で高砂酒造の日本酒を味わいたいですよね?
ということで、北海道にある「高砂を飲める店」をご紹介!

まずは、旭川市。

和食料理店として地元で有名な「日本料理 天金本店」。
その「天金本店」の姉妹店が、「居酒屋 天金」です。
木曜日の21:30頃にお邪魔したのですが、
仕事帰りの方々やカップルなどでにぎやかな店内。

それもそのはず、店長は「日本料理 天金」で修業した五代目。
料理の美味しさは折り紙つき!
しかも、“ボリュームがあって、値段も安い”とくれば、
地元の人々に人気が出るのも当然ですよね。

居酒屋 天金
    旭川市四条7丁目
    電話:0166-22-0783

刺身の盛合わせ
このボリュームで980円!
しかも新鮮なんですよねぇ。
刺身好きにはたまりません。
毎日でも食べたいぐらい。

グリーンアスパラサラダ
シンプルなだけに野菜の味が命!
アスパラに甘みがあって・・・。
思い出すとまた食べたくなる味。
ちなみに、これで450円!

イカの沖漬け
イカに眼のない人なら言う事なし!
塩っぱすぎず、イカ本来の味わいを
存分に楽しめる贅沢なひと品です。
こちらは、550円で食べられます。

大寒仕込み純米吟醸
「雪のしずく」
さてさて、“飲み物は?”と言えば、もちろん高砂酒造の日本酒。
せっかくなので、地元でしか飲めないような日本酒がイイですよねぇ。
しかも、美味しそうな料理を目の前にすると、
“ちょっとぐらいは贅沢しなきゃッ!”
って気になってしまいます。

ということで頼んだのが、
「大寒仕込み純米吟醸 雪のしずく」。

旭川産米「吟風」を45%まで磨き上げ、
大雪山伏流水を使い、大寒の日に長時間発酵させた純米吟醸酒。
アルコール度 15~16% 
フルーティな吟醸香が感じられ、米の旨味が口に広がりながら、
スッキリとしたキレがあります。
高砂酒造らしいまろやかな後口も感じられる吟醸酒。
日本酒度   +5
酸度      1.2
刺身なら甘エビやホタテ、タコなどと“相性ピッタリ!”ですし、
グリーンアスパラの甘みを味わいながらクッと飲れば・・・、
     “ア~~、旭川に来て良かったぁ・・・”
ちなみに、「居酒屋 天金」で飲める高砂酒造の日本酒は・・・
    国士無双 (特別本醸造)
    法螺吹 (純米酒)
    雪乃しずく (純米吟醸酒)
    春雪にごり (純米酒)
    雪氷室 一夜雫 (大吟醸酒)

最後になりますが・・・、
    信田店長さん、ご馳走様でした。美味しかったです。
    旭川市に行ったときは、必ずお邪魔します。

居酒屋 天金
信田 店長


北の田舎料理
   札幌市中央区北4条西6丁目1-1
   電話:011-261-2822
札幌市で訪れた「北の田舎料理 濱茄子」
ところが、残念ながら貸切の日にぶつかってしまいました。

入口からチラッと覗いた感じでは、ちょっとオシャレっぽい感じのお店。
女将さんは割烹着姿で“和食~ッ!”って雰囲気なんですが、
居酒屋とはちょっと違った感じですかね。

東京から予約もせずに訪れた身勝手な私に
すごく気遣ってくださった女将さん、
有難うございました。
次回は、是非、ゆっくりと楽しませていただきます!
「北の田舎料理 濱茄子」で飲める高砂酒造の日本酒は・・・
    風のささやき (純米酒)
    大雪 (純米吟醸酒)
    国士無双 烈 (特別純米酒)
    国士無双 (特別本醸造酒)


【観光情報】 北海道旭川市

北海道は、日本の北端。
周辺の島を含めた総面積は、
日本の23%近くを占めます。
稚内市からオホーツク海沿岸部は、
流氷が見えることで有名ですよね。

大きく分けると、本州に近い方から、
   道南エリア   函館市、北斗市、江差町など
   道央エリア   札幌市、小樽市、千歳市など
   大雪・十勝エリア   旭川市、富良野市など
   道東エリア   釧路市、根室市、斜里町など
   道北エリア   稚内市、留萌市など
と、5つのエリアに分けられます。

高砂酒造(株)のある旭川市は、
大雪・十勝エリア内にあり、北海道の中央部のやや北西寄りにあります。
旭川市の東側には、
エリア名にもなっている大雪山連峰を中心とした広大な国立公園が広がっています。

高砂酒造(株)の醸す日本酒にとって、
この大雪山連峰を源流とする清冽な伏流水が重要な役割を演じています。

さて、旭川市で何が有名かというと、
やっぱり最初に頭に浮かぶのは旭山動物園でしょうね。

1967年に設立された動物園で、
十数年前までは訪問者数の低迷に悩まされていました。

その後、様々なリニューアルを実施。
自然に近い動物の生態を見られる動物園として人気が高まり、
過去数年の年間入園者数は200~300万人規模。

ホッキョクグマやアザラシ、ペンギンが水の中を泳ぐ様子をガラス越しに見られるほか、
オランウータンが樹上を伝わっていく様子を眺めたりできます。

冬季には、園内を散歩するペンギンに出会えるかも。
この冬は、今年4月7日でペンギンの散歩も終わってしまいますが、
是非、次の冬には見てみたいですね。

ペンギン


ホッキョクグマ
また、ライオンやキリンなどが
雪の中にいるという景色も、
北海道の旭山動物園ならでは!

暖かくなるこれからの時期には、
活発に動き回る動物の自然な姿を
眼にする機会が増えてきます。
子供はもちろん、大人も楽しめそうな動物園。
是非、行ってみたいですよね。

オランウータン


あらいぐま

(画像:旭川市役所観光課)


神居古潭(カムイコタン)
(画像提供:旭山市役所観光課)
神居古潭(カムイコタン)は、
旭川市の西端にあります。
「神居古潭」はアイヌ語なんですが、
「神(カムイ)のいる集落(コタン)」という意味だとか。
自然に囲まれた峡谷が、春には桜、秋には紅葉に彩られ、
訪れる人の目を楽しませてくれます。

旭川市の西部にある嵐山公園は、1965年の開園。

標高253mの小高い山上にあり、
京都の嵐山に似ているということで命名されたそうです。

豊かな自然を背景にハイキングコースも整備され、
気軽に自然の中を散策できるほか、
展望台からは旭川市を一望できます。

公園内の「北邦野草園」は、
原始の森の姿が感じられる貴重な場所です。

また、アイヌ文化の森・伝承のコタンも設置されています。
アイヌ文化を保存するとともに、長く伝承していくために、
アイヌのコタン(集落)を復元しています。

嵐山公園・展望台より

嵐山伝承のコタン
(画像:旭山市役所観光課)


男山自然公園
(画像:旭川市観光課)
旭川市の中心部から北東に行くと、男山自然公園があります。

上川盆地に突出した標高220mの丘陵地帯にある公園で、
開園期間は4月下旬~5月下旬のわずか1ヶ月間。

短期間だけの開園ですが、
この期間に咲き乱れる様々な野草を楽しめるそうです。

開園期間をご確認のうえ、訪れてくださいね。

旭川市を南にいくと、美瑛町や富良野町があります。

美瑛町には、かつてCMや商品パッケージに使用された
有名な場所が点在しています。
自動車のTVコマーシャルで有名になった場所や、
煙草のパッケージに使われた場所など。

若い人たちを含め、今でも多くの人が訪れています。
 
(画像:社団法人美瑛町観光協会)
 
(画像:社団法人美瑛町観光協会)
北海道の自然を楽しみたいなら、
美瑛町~富良野市にかけてがお奨め。
普段はなかなか見られない雄大な自然に囲まれ、
色とりどりの花畑を楽しむこともできます。

詳細は(社)美瑛町観光協会のHPをご参照ください。


ふらのワインハウス ラベンダー園
(画像 : ふらの観光協会)
富良野と聞いて最初に頭に浮かぶのは、
ラベンダー畑ではないでしょうか?

毎年7~8月に青紫色の小さな花を咲かせるラベンダー。
有名なラベンダー畑は、富良野近郊で4~5ヶ所、
美瑛町も含めると15~16ヶ所に達します。

ラベンダーの香りには精神を和らげる効果があるそうで、
エッセンシャルオイルとしても重宝されています。
詳細はふらの観光協会のHPをご参照ください。

旭川市役所の観光課では、
『旭川観光ガイドブック』
を作成して、旭川市内のいろいろな観光地を紹介していらっしゃいます。
旭川市に行かれる際は、是非、参考にしてください。

嵐山陶芸の里
旭川市には、「嵐山陶芸の里」と呼ばれる場所があります。

京都の嵐山に似ていることから名付けられた地域に広がる、
陶芸を中心とした「工芸団地」とも言える一帯です。

旭川駅からバスで約25分。 
「北邦野草園入口」でバスを降りると、
「嵐山陶芸の里」の看板が見えます。

その名が示す通り、陶芸工房はもちろん、
ガラス工房や染織工房、木工ギャラリーが建ち並び、カフェやレストランも点在しています。

嵐山陶芸の里にある窯元は、現在、4ヶ所。
   大雪窯(旭川市旭岡2-9)
   渓雪窯(旭川市旭岡2丁目)
   ゆかり陶房(旭川市旭岡1-16-5)
   千尋窯(旭川市旭岡2-12-8)
「嵐山陶芸の里」の看板を左手にして真っ直ぐ歩いて行くと、
右手に「大雪窯」が見えてきます。

北海道の自然と四季の移り変わりをテーマに、
親子二代が製作している窯元です。

陶芸体験も受け付けています。

大雪窯:旭川市旭岡2-9
      電話 0166-51-1972







上川地方の自然の息吹が感じられるようなぐい呑み。緑豊かな樹木が青空を突いてそびえる素朴な色合いの絵柄が、上川地方の自然の風景を想起させてくれます。
大雪窯をもう少し先に行くと、左手に「渓雪窯」が見えてきます。

辰砂釉と呼ばれる深紅の発色を見せる釉薬を使った器のほか、
亜鉛釉を使い雪の結晶を思わせる模様を浮き出させた器など、
特徴ある食器や茶器、花器などを焼いている窯元です。




深紅色に発色する辰砂釉を使ったぐい呑み。炎の当たり具合など微妙な状況により緑釉が部分的に垂れ流れています。やや大ぶりのぐい呑みで、にごり酒を入れて飲んでみたいですね。



渓雪窯:旭川市旭岡2丁目
      電話 0166-51-8240
大雪窯の向かい側の道を入っていくと、
左手にガラス工芸を手掛ける「淳工房」があります。

旭川で唯一とされる吹きガラスの工房。

パール状に輝く虹彩ガラスで作られたガラス器や、
木工製品と組み合わせたガラス器、
フクロウをモチーフとした装飾品などを手掛けています。


木のぬくもりを感じさせてくれる「木グラス」。木で作られたグラス立てが箸置きを兼ねており、いかにも食中酒を意識したような作品。あまり見かけない円錐形のグラスもオシャレで、手元に置いておきたくなりますね。

by Hirokazu