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トップページ写真このサイトのオープンのときにトップページに使われていた写真、何だかおわかりですか? 古酒専門のBar「酒茶論」さんオリジナルの古酒のボトルなのです。そこで今回はその「酒茶論」さんを訪れてみることに。さあ、今日はどんな発見があるのでしょうか。

酒茶論 高輪店におじゃましました

店内イメージ 日本酒を扱うお店というよりは、洋酒が並ぶカウンター越しにシェーカーを振る音が聞こえてきそうな雰囲気。でも並んでいるお酒は日本酒の古酒。壁には「酒茶論」オリジナルのボトルの1975年からの古酒がディスプレイされ、色調の美しさにも見とれてしまいます。未知の世界に足をふみ入れた感じ。期待がふくらみます。

「それでは、一番わかりやすいお酒をお出ししましょう。こちらの3種はすべて同じお酒です。取り置きの環境、年数の違いでこれだけ変化するんですよ。色の薄いものから順に試してみて下さい。」と熟長(店長)の上野伸弘さん。3色の古酒を並べて下さいました。グラスからはこれだけで癒されてしまいそうな香りが溢れ、何だかもう幸せな気分。

それでは・・・最初にゴールド系かな?黄色っぽいお酒。グラスに口を近づける前にふわふわとブドウのような香り。一口飲んでびっくりです。甘酸っぱくて、おいしい!白ワインをもっとフルーティーにしたような・・・何も聞かずに口にしたら、日本酒とは気づかないでしょう。こちらは去年のものだそうです。たった1年でこんなに変化するなんて。このお酒、今回いただいたお酒の中で私は一番驚きました。

2番目は、ブロンズ系、赤茶色っぽいお酒。こちらは約30年経ったものだそう。大きなタンクの中で空気が介在する状態で貯蔵されていたもの。紹興酒のような香り。でももっと繊細で香り高くて優しい感じ。

次は、もっと濃いブロンズ系の色のお酒。更に濃厚なお味。こちらは2番目のお酒と同様に30年経ったものですが、一升瓶を小分けにして貯蔵してあったもの。この2種類の古酒は密閉されていたか、空気に触れているか保存容器の大小など、環境によってこれだけの違いが生じるという良い例だそう。
グラスでいただくというのもステキ。見た目にも美しいのですが、古酒の香りをより上手に楽しむためなのだそうです。デザートワイングラスや、シェリーグラスなど口が細く、下側が広いタイプのグラスは古酒のタイプによって使い分けることで香りも味わいも豊かになるそうです。優雅な気分にもなれるし、これはお家でも是非真似したいですね。

ドライフルーツ・薫製とチーズの盛り合せのコンビネーション。「お客様がご自宅でも簡単に揃えられるものとしてこちらをご提案させて頂きました。」と上野さん。こんな風にお洒落なおつまみで飲むのもいいな。オレンジピールの入ったチョコレートやドライフルーツを肴に日本酒っていうのが新鮮。梅干しの薫製もおいしかったです。フォアグラなど、レバー系のものと相性も良いそうです。上野さんは個人的にレバーパテなどを作って召し上がるそうです。

日本酒の古酒上野さんの著書。「日本酒の古酒」
こちらでは古酒に合う肴、簡単レシピなども紹介して下さっています。
私は「酒茶論」さんで購入しました☆

末廣の古酒をいただきました。

末寛「末廣」の古酒。日本酒は杉の樽で寝かすそうなのですが、こちらは樫樽で寝かせたお酒なのだそうです。約8年かけて熟成されたこのお酒はウイスキーのような香り。数日前、偶然にも「末廣 生原酒」をおいしくいただいたばかり。全く違った味わいで何だか不思議。日本酒って 歳を重ねるとこんなに豊かに魅力的な変貌をとげるのですね。




記念美酒について

「酒茶論」さんはその年の新酒数本を20年自宅で取り置けるキットも販売されています。例えば、こちらをお子様誕生の記念にお手元に置き、初めてパパ、ママと呼んでくれた日、入園、入学、卒業など様々な記念日に1本ずつ飲み、その時の思いをそこに残し、20年後、成人したお子様と一緒に最後に残した古酒を楽しめたら素敵じゃないかと作られたものだそうです。良いお話ですね。何だか両親の顔が浮かんできてしまいました。「古酒は飲み物としてもおいしいけれど、20年間の親子関係など、気持ちを乗せるのにふさわしいものとして需要が広がってくれたら素晴らしいと思うんです。」と上野さん。ご自身もそろそろお子様と20年古酒を開ける日が近く、うれしいような寂しいような気分なのだそうです。20年後か。 見とおせば遠く、振りかえれば短い。そんな時の不思議を感じながら、自分のためにこっそり貯蔵して何かの節目に飲んでゆくっていうのはどうかな。20年古酒になるまでお酒を残しておけるかどうかが心配ですけどね。

古酒って初めての体験だったけど、とっても深遠でロマンティックな世界。私の日本酒の世界観が宇宙空間までひろがった感じ。 秋に採れたお米で仕込み、厳寒期に醸され、それを「搾りたて」の生酒としてボジョレー・ヌーボーのようにいただいたり。火当てをされて発酵をとめ、数ヶ月蔵で熟成されたお酒がスタンダードだったり。いずれにしても1年のサイクルの中で楽しむお酒という固定観念が日本酒にはあったのですが。“古酒”の世界はそこに久遠の時間軸を与えてくれます。日本酒って、改めて「深い」。
心地よく五感を刺激してくれるオトナのお酒です。ゆっくり少しずつ味わいながら楽しみましょう。
「酒茶論」は、たまには一人、ふらっと立ち寄りたいな。何だかそんな雰囲気もあるんです。今宵も数人そんな方のお姿もありました。

日本酒に苦手意識を持っている友人を誘ってみるのも楽しそう。お店を出る頃にはすっかり日本酒乙女に変身してしまうかも。バーボンしか飲まないなんて言っているお兄さんも常連さんになってしまうのでは?!

今宵はホントに新発見の連続でした。上野さん、楽しいお話をありがとうございました。
過ごした環境によって全く別の表情になるなんて、運命的なことまで考えてしまいます。心地よい環境で年を重ねることで香り高く味わい深い古酒になっていくなんて、日本酒って神秘的。美しく年を重ねることは女性にとっての大きな課題ですよね。10年後もステキな日本酒乙女でいられるように毎日楽しく過ごしましょうね♪

酒茶論
http://www.koshunavi.com/
品川駅 京急ショッピングプラザ ウィング高輪 WEST 2F 
月〜金   17:00〜24:00(L.O.23:30) 
土・日・祝 15:00〜24:00(L.O.23:30)
古酒初心者でも気軽に入れるお店。熟長の上野さんがわかりやすく教えてくださいます。3種の飲み比べセットがお薦め。おつまみはお酒に合わせて、相談しながら頂くのが良いかもしれません。

熟長 上野伸弘さん
ホテルニューオータニのバー、トゥールダルジャンのシェフバーマンのご経験後、古酒の開拓を目指し平成14年、港区高輪に長期熟成日本酒バー「酒茶論」(シュサロン)をオープン。漫画の原案・監修者として「ホロ酔い酒房」を週刊漫画サンデーに連載されるなど古酒ファン、日本酒ファンの拡大に精力的にご活躍されています。